Japanese
English
短報
Spike-Wave Stuporに対する維持薬物療法について
Maintenance Pharmacotherapy for Spike-Wave Stupor
木戸 日出喜
1
,
長谷川 充
1
,
坂本 宏
1
,
山口 成良
1
,
竹内 正士
2
,
倉田 孝一
3
Hideki Kido
1
,
Mitsuru Hasegawa
1
,
Hiroshi Sakamoto
1
,
Nariyoshi Yamaguchi
1
,
Masashi Takeuchi
2
,
Kouichi Kurata
3
1金沢大学医学部神経精神医学教室
2福井県立精神病院
3富山医科薬科大学医学部精神神経医学教室
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Kanazawa University
2Fukui Prefectural Mental Hospital
3Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Toyama Medical and Pharmaceutical University
pp.1353-1355
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204630
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いわゆる中心脳性と思われる汎性同期性棘・徐波複合の異常な連続,頻回な出現と,これに一致するstuporと表現されることの多い精神変調に要約される状態像が,てんかんの経過上みられることがあり,Lennox6)は,この状態像を“petit mal status”と呼んだ。その後,この名称をめぐって,種々の論議がなされたが,1965年に,Niedermeyerら8)は,より包括的,説明的な概念として“Spike-Wave Stupor”(以下SWS)と呼ぶことを提唱した。以後,この臨床脳波学的状態像を示す名称は,広く使用されるに至り,詳細な総説3,4)や,脳波所見からSWSを6型に区分する大沢らの報告9)を含め,すでに数多くの報告がある。しかしながら,SWSに対する維持薬物療法に論点を絞った報告は少ないようである。
今回,我々は,SWSの出現頻度を減少させることに成功した3症例を経験したので,その治療経過に焦点をあてて報告する。
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