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シンポジウム 地域ケアと精神保健
東京都における地域精神保健医療活動の歴史と現状
History and Present Stage of Community Mental Health Service in Tokyo
蜂矢 英彦
1,2
Hidehiko Hachiya
1,2
1前東京都立中部総合精神衛生センター
2現財団法人精神医学研究所附属東京武蔵野病院
2Tokyo Musashino Hospital Section of Psychiatric Research Institute
pp.673-677
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204538
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必ずしも地域精神保健活動を背負ってきたとも言えず,また常にその第一線にいたと言い切ることもできない私が,このシンポジウム「地域ケアと精神保健」を司会し,その歴史と現状を語るのに適任かどうかには問題があるかもしれない。しかし,昭和30年代後半からの地域精神衛生活動への胎動を体験し,最近の18年間は病院精神医療を外から見る立場で,地域活動に参画しつつその発展を見詰めてきた一人ということでお許しをいただく。
私自身の地域精神衛生・医療活動の経験は,沖縄県の先島(宮古・八重山群島)での実践に始まる。沖縄が本土復帰する前の昭和42年12月から翌年3月までの僅か3ヵ月間,短期間で交替する派遺医としての仕事に過ぎず,先島の精神障害者にとってどれだけ役立ったかは疑問だが,私にとっては,その後の精神科医としての方向を左右するほどの鮮烈な体験であった。
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