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短報
コンピュータ技術者と販売店員の精神保健—職種による違い
Differentiation on Mental Health between Computer Engineers and Salespersons
渡辺 登
1
,
増野 純
2
Noboru Watanabe
1
,
Jun Masuno
2
1国立精神・神経センター精神保健研究所
2(財)産業保健研究財団
1National Center of Neurology and Psychiatry, National Institute of Mental Health
2Foundation of Industrial Health Research
pp.586-588
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204522
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I.はじめに
近年,職場には技術革新や高年齢化,女性の進出など大きな変化が訪れている。このうちコンピュータで代表される技術革新によって,プログラム設計や膨大な情報量の入出力,計器の集中制御等に従事するコンピュータ技術者には,心身の健康障害がみられることがある1,3,6,7,12)。こうしたコンピュータ機器を相手とした技術者は,他の職種たとえば顧客を相手に商品を売る販売店員と比較して,精神健康がより悪い状態にあるのではないかと推測されるが,そうした実態に関する検討はなされていない。
今回,我々はコンピュータ会社および販売会社に勤務する労働者へ精神障害のスクリーニングテストとして開発された調査用紙を配布し,機器あるいは人間を相手とする職種によって精神健康に差異があるかどうか調査したので報告し,若干の考察を加えたい。
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