Japanese
English
短報
初老期に発症し,抑うつ状態を呈した側頭葉てんかんの1例
A Case of Temporal Lobe Epilepsy with Presenile Onset and Depressive State
安田 素次
1
,
木村 直樹
1
,
片岡 憲章
1
Motoji Yasuda
1
,
Naoki Kimura
1
,
Noriaki Kataoka
1
1市立札幌病院付属静療院
1Department of Neuropsychiatry, Sapporo City General Hospital
pp.896-898
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204377
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I.はじめに
初老期に抑うつ状態を呈する症例には,脳器質性疾患が背景に存在する可能性が高く,その診断には細心の注意が必要とされる。例えば,初老期痴呆6,7),脳動脈硬化症3),脳腫瘍4,5),慢性硬膜下血腫8)などがあげられる。今回,我々は,初老期に初発した側頭葉てんかんに,抑うつ状態が出現した症例を経験した。初老期に側頭葉てんかんを背景として出現した抑うつ状態は稀である。初老期抑うつ状態の診断,治療上興味ある1症例と思われたので報告する。
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