Japanese
                                        English
                                    
                                
              
              
              
                
                
                
                
                
                        
                                古典紹介 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    —Karl Wilmanns—精神分裂病前駆期における殺人について—第2回
                                    
                                    
                            
                            
                                    
                                    Über Morde im Prodromalstadium der Schizophrenie〔Z. f. d. g. Neur. u. Psych. 170 : 583-662, 1940〕
                                    
                                    
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                影山 任佐
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                        
                                            
                                                Jinsuke Kageyama
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1東京医科歯科大学犯罪精神医学
                
                
                
                
                  1Department of Criminal Psychiatry, Tokyo Medical&Dental University
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.971-979
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1985年8月15日
                  Published Date 1985/8/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203999
                
                - 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
以上簡単に記述したように研究の基礎となる3名の犯人達は教養もあり,知的には平均以上の素質をもつ若者であるのにもかかわらず,彼らの犯行に対してはなんら後悔することがないどころか,これに没頭し,彼らが犯行に至った心理を説明しようと一生懸命であった。全てこれら3名の犯人には特有の心的不機嫌,不穏,緊張があり,この状態で殺人の強迫衝動が突然に出現しているが,この衝動に対して彼らは空しく抵抗しようとした末に,これに従っている。
この衝動をなにか彼らには異質なもの,彼ら固有の自我から派生したものではなく,ある程度外から強制され,抗拒不能なものであるように,彼らは感じている。言葉にはいい表し難いこの状態の描写はよく似ているだけに,その信頼性にはなんら疑問の余地はない。

Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.


