動き
「第5回日本社会精神医学会」印象記
大原 健士郎
1
1浜松医大精神神経科教室
pp.735
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203970
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第5回日本社会精神医学会は,去る3月1日,2日の両日,石原幸夫会長のもとで,神奈川県立県民ホールにおいて開催された。一般演題は45を数え,特別講演2つ,シンポジウム1つがもたれた。参加者は490名にも上ったそうである。3年前に,第2回社会精神医学会を浜松で開催した状況と比較すると,参加者は2倍以上にはね上り,会場も当時は大学講堂だったのが,立派な会場を設定できるようになり,社会精神医学会が日本社会精神医学会と名称もひとまわり大きく変った。そして,昨年より会員組織となり,名実共に学会らしくなってきた。聞くところによると,14演題が時間の関係で割愛されたそうである。思いなしか,各演題の内容も,3年前と比較すると随分充実してきたように思う。懇親会の席上で,加藤正明理事長が「10何年か前に,クラーク博士が来日し,『日本には社会精神医学らしきものも存在しないし,それに対する関心もない』といわれて口惜しく思ったが,今日の学会の内容では,そんなことはいわせない……」と挨拶されたが,理事長を中心とする指導者たちの努力が,少しずつ実ってきたような気がする。
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