Japanese
English
研究と報告
発作性の自己像幻視
Paroxysmal Autoscopy
扇谷 明
1,2
,
河合 逸雄
1
,
大橋 博司
1
,
藤繩 昭
3
Akira Sengoku
1,2
,
Itsuo Kawai
1
,
Hiroshi Ohashi
1
,
Akira Fujinawa
3
1現京都大学付属病院精神神経科
2国立療養所静岡東病院
3京都大学教養部心理学教室
1Dept. of Neuro-Psychiat., Kyoto Univ. School of Med.
2National Epilepsy Center, Shizuoka Higasi Hospital
3Dept. of Psychology, Kyoto Univ.
キーワード:
Epilepsy
,
Paroxyslnal
,
Autoscopy
,
Localisation
Keyword:
Epilepsy
,
Paroxyslnal
,
Autoscopy
,
Localisation
pp.239-243
発行日 1981年3月15日
Published Date 1981/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203230
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抄録 発作性の自己像幻視はてんかん発作に伴って現われるものであり,その症状から3型に分類された。①鏡に写すようにもう1人の自分を眼前に見るもの(鏡像型),②過去の回想の場面の中にもう1人の自分を見るもの(場面型),③自分のその願望を転移した形でもう1人の自分を見るもの(転移型)。この発作性の自己像幻視の3型はそのてんかん発作との関連で,鏡像型は部分てんかんの前兆としてみられ,場面型は部分てんかんの1型である精神運動発作の前兆としての夢幻状態dreamy stateでのみみられ,転移型は発作後のもうろう状態でみられた。その局在部位との関連では鏡像型は特定の部位は決められず不定であり,場面型はすべて側頭葉が関与し,転移型は非特異であった。半球優位については鏡像型,場面型とも右側が多かった。
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