動き
第12回国際神経精神薬理学会の印象
稲永 和豊
1
,
田中 正敏
2
Kazutoyo Inanaga
1
,
Masatoshi Tanaka
2
1久留米大学医学部精神神経科学教室
2久留米大学医学部薬理学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Kurume Univ. School of Medicine
2Dept. of Pharmacology, Kurume Univ. School of Medicine
pp.81-90
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203211
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国際神経精神薬理学会は今回で12回を迎え,6月22日から26日の間,スウェーデンのゲーテボルグで開催された。この会はCollegium Internationale Neuro-Psychopharmacologicumと呼ばれ,略してC. I. N. P. と呼ばれている。本来は正式の会員とその紹介による少数の出席者の会であったが,その後次第に正会員以外の出席者が増え,発表演題数も700題を超える盛況となった。神経精神薬理に関する基礎的臨床的研究が発表され,この分野における全世界の動向がつかめるという意味で有意義な学会である。抄録集はシンポジウム,特別講演,一般演題,ポスターすべて同一条件で取扱われ,筆頭者名のアルファベット順に並べられている。今回の会長はスウェーデンのCarlsson, A. 教授である。都合で開会式のある6月22日の夜おそくゲーテボルグに着いたために開会式とレセプションには出席出来なかった。6月23日(月)午前8時からの学術講演に間に合うために前夜flurazepam 15mgを服用してみたが,ぐっすり眠れて時差の克服に役立った。同僚の衛生学のH教授が夏になると前任地のハワイ大学に戻って研究することにしているが,時差の克服にflurazepamやestazolamをすすめていて感謝されたことがあるが,今回そのことを自ら体験してみて効果があったようだ。
毎朝各ホテルからバスが出ていてChalmers工科大学の会場まで運んでくれる。この工科大学の各講堂が会場にあてられ,それぞれの会場は隣接している。
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