Japanese
English
研究と報告
多施設共同研究によるAmoxapineの臨床評価
Clinical Evaluation of Amoxapine in Multiclinic Studies
市丸 精一
1
,
井上 修
2
,
大野 恒之
3
,
工藤 義雄
4
,
田中 清一
4
,
中川 和子
5
,
平井 孝男
5
,
宮崎 浄
6
Seiichi Ichimaru
1
,
Osamu Inoue
2
,
Tsuneyuki Ohno
3
,
Yoshio Kudo
4
,
Seiichi Tanaka
4
,
Kazuko Nakagawa
5
,
Takao Hirai
5
,
Kiyoshi Miyazaki
6
1住友病院精神科
2大阪警察病院神経科
3大阪労災病院精神神経科
4大阪第二警察病院
5大阪逓信病院神経科
6電々公社大阪中央健康管理所心療内科
1Dept. of Psychiatry, Sumitomo Hospital
2Dept. of Psychiatry, Osaka Keisatsu Hospital
3Dept. of Neuropsychiatry, Osaka Rosai Hospital
4Dept. of Psychiatry, Osaka Daini Keisatsu Hospital
5Dept. of Psychiatry, Osaka Teishin Hospital
6Dept. of Psychiatry, Osaka Health Administration of N. T. T.
pp.1065-1077
発行日 1977年10月15日
Published Date 1977/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202673
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Ⅰ.緒言
薬物評価の歴史は薬物登場のときすでにその源を発しているかもしれないが,科学的姿勢で評価が行なわれたのは,単純盲検を行なったとされているEvansが最初であろう。その報告は1933年に発表され,1950年に至ってGreinerによる二重盲検法の確立をみるわけである。それ以来20年以上経過している今日,新薬として登場してくる薬物のほとんどは二重盲検試験という手法を経験してきている。
二重盲検試験では,placeboもしくは対照薬をおき比較対照して効果を検討するわけであるが,これらの目的はplaceboもしくは対照薬に対して有効性,作用特性,または安全性等をより客観的に証明するための試験手段である。対照薬をおいた二重盲検試験は,あらかじめopen studyより得られた作用特性,すなわち特徴を十分把握したうえで計画されなければならない。
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