Japanese
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展望
老年精神医学
Geriatric Psychiatry: A Review
清水 信
1
Makoto Shimizu
1
1東京慈恵会医科大学精神神経科
1Dept. of Neuropsychiatry, Jikei University School of Medicine
pp.444-464
発行日 1977年5月15日
Published Date 1977/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202611
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過去数10年の精神医学の各分野における発展にはめざましいものがあるが,老年精神医学はそのうちでも発展の最も著しいもののひとつである。
1940年代に入って,医学・心理学・社会学などを包括する総合的な学問として老年学がその姿を整えるにつれて世界各国で次々と老年医学会が発足し,数種の老年医学会誌も発刊された。こうした潮流に乗って老年精神医学では今日,臨床面ばかりでなく,精神病理学,心理学,脳病理学,生化学,遺伝生物学などの多彩な分野にわたる活発な研究が行なわれている。C. Müllerは1973年,老年精神医学関係の文献の総目録を出版したが,それによると1900年以後の文献総数は6,000以上を数えている。第2次世界大戦以前の老年精神医学関係の業績数はきわめて限られているが,戦後になってその数は加速度的に増加を示している。
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