特集 在宅精神医療—日常生活における指導と治療
巻頭言
特集にあたって
臺 弘
1
1山田病院
pp.594-595
発行日 1976年6月15日
Published Date 1976/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202493
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精神医療の本来のあり方が患者の生活する社会の中で日常生活に則してなされるべきものだ,という認識が一般的になってきたのはここ20年来のことである。これは一面には社会精神医学に対する関心の高まりとなって現れ,他面,外来診療やリハビリテーション活動のひろがりとなって現れている。地域を基盤とした総合的な精神医療体系が語られるようになってからもすでに久しい。
理念の上ではそうであっても,実践の面では我国の状況は遅々として進まない。さまざまな社会的な阻害条件と医療者側の意識の不統一が,あるべき姿の実現を妨げている。
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