Japanese
English
研究と報告
Capgras症候群の1症例—その替玉妄想形成の心的機制
A Clinical Case of Capgras's Syndrome
今井 英彦
1
,
尾石 金蔵
1
,
近藤 久雄
1
,
加藤 伸勝
1
Hidehiko Imai
1
,
Kinzo Oishi
1
,
Hisao Kondo
1
,
Nobukatsu Kato
1
1京都府立医科大学精神神経科学教室
1Dept. of Neurol.-Psychiat., Kyoto Prefectural Univ. of Med.
pp.535-541
発行日 1976年5月15日
Published Date 1976/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202487
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I.はじめに
1923年にCapgras, J. et Reboul-Lachaux, J. 1)が「替玉妄想」(L'illusion des Sosies)を記載して以来,多くの学者がCapgras's Syndromeとしてこの妄想を記述した。
わが国においても,木村ら2)は「家族否認症候群について」の中で夫否認について述べ,村上ら3)は「精神分裂病の単数妄想について」の中で「替玉妄想」について言い及んでいる。また高柳4)は「二重身について」の論文において,その精神病理にふれており,最近では原ら5),および平川6)が,それぞれ1例を報告している。
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