Japanese
English
研究と報告
子癇後に続発した特異な心因性健忘の1例
A Case of a Specific Psychogenic Amnesia Following after Eclampsia
木村 欣一郎
1
,
生富 博
1
Kinichiro Kimura
1
,
Hiroshi Ikutomi
1
1山本病院
1Yamamoto Mental Hospital
pp.1171-1177
発行日 1975年11月15日
Published Date 1975/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202395
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I.はじめに
従来より,記憶障害のうち,追想の障害に属するもののなかで,逆向性健忘19),全般健忘22)ないし全生活史健忘8,14,16,18,21,24),系統的健忘23)などと呼ばれて報告されている健忘があり,これらはその特徴より,心因性健忘と考えられ6,24,25),わが国では戦後より10数例の報告がある、このなかでも多くのものは,純粋に心因のみで説明されるものであるが,少数例には,何らかの器質的要因が関与していると考えられるものも報告されている8,16,21)。
今回,著者は,子痛発作後の回復過程において続発した系統的健忘の症例を経験した。
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