海外文献
Zur psychiatrischen WHO-Diagnosenstatistik an vier Berliner Nervenkliniken,他
浅井 昌弘
1
1慶大精神神経医学
pp.844,860,867,903
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202061
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西ドイツでは今次大戦後もなお,1930年のWürzburgの診断シェーマあるいは各施設独自の分類が用いられてきており,WHO国際分類はGöttingenやBerlinなどで用いられ始めているに過ぎない。著者らは1968年の第8回修正国際疾病分類(ICD)を用いて西ベルリンにある4つの神経科での入院患者の診断名統計を行なった。調査対象となったのはKarl Bonhoeffer神経科,Spandau神経科(公立),ベルリン自由大学精神神経科,Waldhaus精神神経科であり,病床数は合計3,587床で西ベルリン全体の精神神経科病床数(5,341床)の2/3を占めている。これらの4病院における1969年1年間の退院患者のうち1968年1月1日以降に入院した(在院期間2年未満の)者8,316名を調査したが,このうち90.3%の7,511名について調査カードの記入が完了された。これは1969年の西ベルリンの精神神経科退院患者総数(13,450名)の61%にあたる。
電子計算機(IBM)で整理された結果をみると,年齢分布では20歳以下の者は著しく少なく,60歳以上の者が24.97%を占めている(西ベルリン人口では60歳以上の者が29.95%。)性別分布は50歳を越えると女性患者が男性より多くなるが,これは西ベルリン人口でも同じである。離婚者は西ベルリン人口中の5%に比して患者では14%と高率であった。
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