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特集 痴呆の臨床と鑑別
中毒性脳障害における痴呆—一酸化炭素中毒・有機水銀中毒・二硫化炭素中毒・サイクロセリン中毒について
A Clinical Study of Dementia in Brain-damaged Patients due to Intoxication
原田 正純
1,2
Masazumi Harada
1,2
1熊本大学医学部精神神経科
2熊本大学体質医学研究所気質学
1Dept. of Neuropsychiatry, Medical School of Kulnamoto Univ.
2Dept. of Constitutional Psychiatry Institute of Constitutional Medicine, Kumamoto Univ.
pp.408-412
発行日 1973年4月15日
Published Date 1973/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202012
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I.はじめに
熊本大学精神神経科では10年来,さまざまな中毒性脳障害患者の診療を行なう機会に恵まれた。これらの症例はいずれもきわめて貴重であって,その度ごとにすでに報告されてきた1〜16)。今回,これらの中毒性脳障害患者の痴呆について検討してみたい。対象となった中毒性脳障害は先天性水俣病を除いた水俣病(有機水銀中毒)45例5,9),一酸化炭素中毒(CO中毒)5年目の102例12),慢性二硫化炭素中毒(CS2中毒)15例14),サイクロセリン中毒(Cs中毒)76例中慢性経過をとった26例15)である。
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