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特集 創造と表現の病理
第63回日本精神神経学会総会シンポジウム
Ⅲ部・芸術療法
絵画療法における創造と表現の病理
Psychopathological Expression and Creative Activity during Painting Therapy
加藤 清
1
,
藤縄 昭
1
Kiyoshi Kato
1
,
Akira Fujinawa
1
1京都大学医学部精神医学教室
1Dept. of Psychiat., School of Med., Kyoto Univ.
pp.364-370
発行日 1967年5月15日
Published Date 1967/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201198
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I.はじめに
精神疾患者によつて創造された作品の分析によらないで,それが創造されていく過程そのものに関与することによつても,また「創造と表現の病理」というテーマには迫まりうる。芸術療法ないし創造療法は正にこの目的にかなつている。すなわち,創造療法の内的構造とその動的過程の具体像を明らかにすることは,とりもなおさず,創造性とその病理の理解を深めるのに役だつであろう。本論では,その方法として,絵画療法中,患者にみられる創造性の育成が,治癒傾向となつて現われていく過程をまず分析し,つぎにこの方法では分析しきれない問題があれば,それを掘り起こして明らかにすることにする。
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