—H. W. Gruhle，R. Jung，W. Mayer-Gross，M. Müller—現代精神医学 第1巻1分冊B—精神医学の基礎的研究（策1回）

Psychiatrie der Gegenwart (1/1B): Grundforschung zur Psychiatrie. Teil B.

　今回紹介するのは副題に示されているごとく精神医学の基礎的研究を取り扱つた分冊Bであるが，ここでは7人の筆者によつて6篇の論文が記述されている。やや大部であるため，3回に分けて紹介するが，前半にはH. WaelschとH. Weil-Malherbeの「神経化学と精神医学」，C. Riebelingの「糖神病の代謝病理学」，M. Bleulerの「内分泌精神医学」の3篇が含まれる。前回までのものとやや異なり，今回の基礎的研究の論文はすべて文献的展望であるため，各著者の統一的見解や思想はとくに述べられていない。したがつて内容紹介といつても展望をここでくりかえすことは無意味であるので，論文の骨格と背者が重点をおいていると思われる点を代表として紹介することにする。