—H. W. Gruhle，R. Jung，W. Mayer-Gross，M. Müller—現代精神医学 第3巻 社会・応用精神医学—〔第1回〕社会・実践精神医学

Psychiatrle der Gegenwart. Band Ⅲ Soziale und angewandte Psychiatrie. Springer-Verlag: Soziale und praktische Psychiatrie

　『現代精神医学』Psychiatrie der Gegenwartの第3巻（1961）は，社会・応用精神医学soziale und angewandte Psychiatrieという副題の示すとおり，特殊な内容がドイツ語，英語，フランス語圏内の代表的精神医学者によ．つて分担執筆された800頁余の大冊である。本書は，A）Soziale und praktische Psychiatrie，B）Forensische Psychiatrie，C）Grenzgebiete der Psychiatrie，D）Psychiatrie der Kriegszeitの4部に分かれているので，これから4回にわたつて順次紹介することになつた。今回は〔A〕についてである。

　上記の各種の主題をみてもわかるように，「社会・応用精神医学」は，これまでの臨床や基礎分野とは趣きが異なり，時代とともに変遷する社会一般の事象とからみあった特殊な諸領域をふくんでいる。