紹介
Suicide Prevention Center
大原 健士郎
1
K. Ohara
1
1慈恵医大精神神経科教室
1Dept. of Neurol. & Psychiat. Tokyo Jikeikai School of Med.
pp.776-779
発行日 1962年10月15日
Published Date 1962/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200492
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はしがき
自殺を研究している者なら誰でもその名を知つているEdwin S. Schneidman博士と文通する機会をえた。博士は,Clues to SuicideやThe Cryfor Helpなどの著書で,わが国の自殺学者に広く親しまれている。
筆者は,かつてA. M. J. Psychiatry 117:12(1961)で博士がRobert E. Litman,Norman L. FarberowらとともにLos AngelesにSuicidePrevention Centerを設置し,自殺の防止ならびに自殺の基礎的な要因の研究調査を行なつていることを知つたが,その詳細を知るにはいたらなかつた。筆者はかねてから,自殺防止機関の必要性を痛感し,機会あるごとに,国立精研の加藤部長らとその具体案をねつてきたが,このたび,神研に内村先生,加藤部長らのきもいりで精神衛生相談室が併設され,広くこの方面の活躍が期待されるはこびとなつた。この機会に,米国においてSuicide Prevention Centerを中心とした自殺防止活動がどのように行なわれているかその実態を知りたいと希望していたが,最近の博士からの手紙により,そのあらましを知ることができたので紹介したいと思う。
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