Japanese
English
短報
Aripiprazole投与後に遅発性ジストニアが出現した双極Ⅱ型障害患者の1例
A Case of Bipolar Ⅱ Disorder with Tardive Dystonia after Receiving Aripiprazole
山本 暢朋
1,2
Nobutomo YAMAMOTO
1,2
1公益財団法人神経研究所附属晴和病院
2現:独立行政法人国立病院機構榊原病院
1Seiwa Hospital, Institute of Neuropsychiatry, Tokyo, Japan
キーワード:
Tardive dystonia
,
Bipolar Ⅱ disorder
,
Aripiprazole
Keyword:
Tardive dystonia
,
Bipolar Ⅱ disorder
,
Aripiprazole
pp.371-374
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102429
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
近年において,第2世代抗精神病薬(second generation antipsychotics;SGA)は,統合失調症のみならず,双極性障害への有効性も指摘されている。一方,錐体外路症状(extrapyramidal symptom;EPS)の少ないSGAが多用される現在においても,遅発性のEPSは皆無になったわけではなく,これらには難治例も多くみられるため,依然として抗精神病薬の薬物療法における大きな問題点となっている。今回,双極Ⅱ型障害患者にaripiprazole(APZ)を投与後,遅発性ジストニア(tardive dystonia;TDt)が出現した症例を経験したため,若干の文献的考察を加えて,これを報告したい。なお,筆者が知る限りにおいて,双極Ⅱ型障害患者に対してAPZを投与した後にTDtが出現したとする報告は,本稿が初めてである。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.