Japanese
English
短報
大麻誘発性精神障害と考えられた1症例
A Case of Marihuana Psychosis
加藤 悦史
1
,
杉浦 明夫
2
,
河田 晃
2
,
兼本 浩祐
1
Etsushi KATO
1
,
Akio SUGIURA
2
,
Akira KAWADA
2
,
Kousuke KANEMOTO
1
1愛知医科大学精神科学講座
2岡崎医療刑務所
1Department of Neuropsychiatry, Aichi Medical University, Aichi, Japan
2Okazaki Medical Prison
キーワード:
Marihuana
,
Psychosis
,
Crime
,
Medical prison
Keyword:
Marihuana
,
Psychosis
,
Crime
,
Medical prison
pp.49-51
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102074
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はじめに
わが国では大麻の所持,販売,使用は大麻取締法で規制されている6,7)が,近年若者を中心に大麻乱用が広がり社会問題化している。その一方で大麻精神病の報告はまれである1,2,12)。大麻はpsychedelic drugの中では比較的弱く11)離脱症状もほとんどない6,8)ため受診機会が少ないこともその一因であろう。大麻を長期間乱用すると特有の人格変化を来し4,12),また大麻精神病が直接犯罪に結びつく場合9)もある。今回我々は医療刑務所受刑者に大麻誘発性精神障害と考えられる1例を観察したため若干の考察を加えて報告する。なおプライバシーに配慮し個人が特定されないよう論旨に影響のない範囲で改変を施し,本人より文書にて同意を得た。論文記載に際し岡崎医療刑務所倫理委員会の承認を得ている。
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