Japanese
English
短報
Valproateが有効と考えられた反復性短期うつ病性障害の1例
Effective Valproate Treatment for Recurrent Brief Depressive Disorder
和田 健
1
Ken WADA
1
1広島市立広島市民病院精神科
1Department of Psychiatry, Hiroshima City Hospital, Hiroshima, Japan
キーワード:
Recurrent brief depressive disorder
,
Valproate
,
Mood stabilizer
,
Rapid cycling
,
Prevention treatment
Keyword:
Recurrent brief depressive disorder
,
Valproate
,
Mood stabilizer
,
Rapid cycling
,
Prevention treatment
pp.81-84
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101353
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はじめに
現在のDSM-Ⅳ-TRやICD-10では大うつ病性障害と診断するために症状が2週間持続することを求めているが,より短い期間のうつ病相を反復する症例を経験することがある。これまでに,海外ではAngstら1)がrecurrent brief depressionとして,Montgomeryら4)がintermittent brief depressionとして,抑うつ症状の持続が2週間未満の患者群について報告している。ICD-10では反復性短期うつ病性障害(F38.10,以下RBDDと略す)というカテゴリーが設けられているが,わが国では十分に認知されているとは言い難い。治療についても確立されておらず,lithium2,3,6)やlamotrigine5)などが奏効したという症例報告にとどまっている。今回筆者はvalproateが有効であったRBDDと考えられる1例を経験したので報告する。
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