Japanese
English
短報
双極Ⅱ型障害と強迫性障害が併発した1症例
Clinical Management of Obsessive-Compulsive-Bipolar Comorbidity:A case report
戸田 裕之
1
,
野村 総一郎
1
Hiroyuki TODA
1
,
Soichiro NOMURA
1
1防衛医科大学校精神科学講座
1National Defence Medical College Department of Psychiatry, Tokorozawa, Japan
キーワード:
Bipolar disorder
,
Obsessive-compulsive disorder
,
Mood stabilizer
Keyword:
Bipolar disorder
,
Obsessive-compulsive disorder
,
Mood stabilizer
pp.1005-1007
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100316
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はじめに
強迫性障害(obsessive-compulsive disorder;OCD)と気分障害との関係は,古くから論じられており,気分障害はOCDの最も一般的な併発症であるとされている。これらの報告では,OCDに併発する気分障害は,大うつ病性障害(major depressive disorder;MDD)と気分変調性障害に限定されている場合が多く,双極性障害(bipolar disorder;BPD)との関係について触れられることはあまりなかった。しかしながら,近年,OCDとBPDの関係についての報告も散見されるようになっており,BPDの併発が治療抵抗性と関連していることなどが指摘されている。今回我々は,OCDで発症し,BPDを併発して,抑うつ症状・強迫症状が遷延し治療に難渋した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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