オピニオン・医療観察法の見直しに向けて
指定通院医療施設であり,精神科救急に対応している病院の立場から
藤村 尚宏
1
1財団法人精神医学研究所附属 東京武蔵野病院
pp.1055-1058
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101311
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はじめに
民間病院において,医療観察法への取り組みには,いわゆる鑑定入院1)と指定通院医療(以下,指定通院と略記)の2つがある。鑑定入院は,経済的メリットが大きいためか,かかわっている病院は相当数あり,鑑定入院医療の質の問題はともかく量的には問題化していない。指定通院に関しては,受ける民間病院が限られていて数少ない。あわせて,必要十分な通院医療が行われていないのではないか?という問題が浮かび上がっている。この問題と課題の解決ができるような医療観察法の見直しが必要とされる。これから,鑑定入院も指定通院も比較的多く扱っている,精神科救急・急性期型の大規模精神科病院の立場から発言を試みる。なお,要旨は,2008年2月の第4回日本司法精神医学会で発表した。
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