動き
「第48回日本児童青年精神医学会」印象記
松田 文雄
1
1医療法人翠星会 松田病院
pp.305
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101177
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第48回日本児童青年精神医学会総会が,2007年10月30日~11月1日の3日間,岩手県立南光病院の山家均会長のもと,岩手県民会館,岩手県公会堂,岩手県水産会館で開催された。本学会は,現在会員数3,000人を超えており,医療,心理,福祉,教育,行政,司法など児童思春期精神医療に関連した多くの関連領域からの参加がある。山家会長のスローガンは,「児童青年精神医学・医療の広範な展開をめざして」である。まさに,3日間の内容は広範で充実したものであった。3会場は盛岡市の中心部にあり,隣接しており,それぞれの会場は特徴的で印象的な趣であった。特に岩手県公会堂は歴史を感じる風格のあるたたずまいであった。山家会長は学会準備のために勤務先の病院から会場まで100km以上の距離を数え切れないくらい往復されたようである。振り返ってみると,内容のみならず隅々まで細かい配慮の行き届いた学会であったと感銘した。
第48回総会では,演題総数が180にも及んだと聞いている。プログラムを概観すると,一般口演とポスター発表以外に,シンポジウムが2,会長講演の他に特別講演が3,教育講演が14,委員会セミナーが4,症例検討が3と多彩である。児童思春期精神医療に関連した広範な領域に関連した各セッションのテーマばかりではなく,研修,議論,検討の場では基本的な内容から最近の動向まで幅広く,それぞれの参加者の要望に応じた形で参加できるように設定されている。特に,さまざまなテーマに焦点を合わせ,各領域のスペシャリストによる教育講演が多いのも特徴の1つであろう。
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