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第4回アジア児童青年精神医学会議(4th Congress of ASCAPAP)が本年,6月14~16日の3日間,フィリピン,マニラで開催された。会長を務めたのは国立フィリピン大学医学部精神医学教授のCornelio G. Banaag, Jr.であり,会議の行われた場所は首都マニラ市のすぐ隣のケソン市にあるクラウン・プラザ・ガレリア・マニラホテルであった。参加者は全体で300名ほどで,うち,国外からの参加者は9か国,108名であった。日本からは10名ほどであったという。最近,アジアで開催される児童青年精神医学の国際会議は,世界児童青年精神医学会(IACAPAP)会議が2000年のイスラエル,2002年のインド会議が共に地域紛争の影響で中止されたり,2003年のASCAPAPの台湾会議もSARS蔓延の影響で日程が何度も変更余儀なくされたりで,予定通りの開催がスムースに実施されないという流れが続いている。今回の第4回ASCAPAPマニラ会議も実は2~3度,日程が変更されていたし,さらに,昨年あたりからフィリピン国内の政情不安(大統領への糾弾活動)も日本のマスコミを通じてたびたび伝えられていた。筆者の知る日本からの若手の研究者も当初,参加を予定していたのが外務省渡航危険情報に不安を感じて予定を取りやめたぐらいである。結果的に,マニラに6日間ほど滞在したが,何ら不安に感じられるような事態は発生しなかった。
アジア児童青年精神医学会議は1996年4月に日本児童青年精神医学会がアジアの諸国に呼びかけて最初の会議を東京で開催したのがきっかけで,その後3~4年ごとにアジアの各地で開催されてきた。創立会長として西園昌久先生,また,初めから現在に至るまで事務局長として東海大学名誉教授の山崎晃資先生が多大の貢献をしておられる。第2回ASCAPAP会議は1999年5月6,7日に韓国,ソウルでKang-E. Michael Hong教授が会長を務めて開催され,さらに第3回ASCAPAP会議は2003年11月8,9日,台湾(台北市)でWei-Tsuen Soong教授が会長となって開催されている。
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