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私のカルテから
脳腫瘍治療後の精神病性障害にperospironeが奏効した1例
Perospirone in the Successful Treatment of Refractory Psychosis after Treatment of Brain Tumor:A case report
藤川 美登里
1,2
,
都甲 崇
1
,
小野瀬 雅也
1
,
長治 裕子
1
,
菅野 洋
3
,
平安 良雄
1
Midori FUJIKAWA
1,2
,
Takashi TOGO
1
,
Masaya ONOSE
1
,
Yuko NAGAJI
1
,
Hiroshi KANNO
3
,
Yoshio HIRAYASU
1
1横浜市立大学精神医学教室
2横浜舞岡病院
3横浜市立大学脳神経外科
1Department of Psychiatry, Yokohama City University, Yokohama, Japan
2Yokohama Maioka Hospital
3Department of Neurosurgery, Yokohama City University
pp.317-319
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100952
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はじめに
第2世代抗精神病薬はすでに統合失調症の薬物療法の主流になりつつあり,近年その効果は統合失調症以外の疾患に対しても報告されている4,6)。しかし,それぞれの抗精神病薬の違いは副作用の観点から述べられることが多く,病態による効果の違いははっきりしていない。今回我々は,haloperidol,olanzapine,risperidoneによって改善のみられなかった器質性精神障害に対してperospironeが奏効した1例を経験したので報告する。なお,器質性精神障害における幻覚妄想状態の治療目的のために抗精神病薬を適応外使用することについて,事前に患者・家族に説明を行い,同意を得た。
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