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特集 統合失調症と感情障害の補助診断法の最近の進歩
統合失調症と感情障害についての脳磁図研究と臨床応用の方向性
Clinical Application of MEG in Schizophrenia and Mood Disorders
松林 淳子
1,2
,
笠井 清登
1
,
福田 正人
3
Junko MATSUBAYASHI
1,2
,
Kiyoto KASAI
1
,
Masato FUKUDA
3
1東京大学医学部附属病院精神神経科
2こころの健康科学研究推進事業リサーチ・レジデント
3群馬大学大学院医学系研究科 脳神経精神行動学
1Department of Neuropsychiatry University of Tokyo, Tokyo, Japan
2Research Resident, Japan Foundation for Neuroscience and Mental Health
3Department of Psychiatry and Human Behavior Gunma University Graduate School of Medicine
キーワード:
Magnetoencephalography
,
MEG
,
Schizophrenia
,
Mood disorders
,
Clinical application
Keyword:
Magnetoencephalography
,
MEG
,
Schizophrenia
,
Mood disorders
,
Clinical application
pp.263-271
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100945
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はじめに
神経画像・神経生理学的検査法を精神疾患の脳病態解明に用いるばかりでなく,補助診断法として臨床応用しようとする機運が高まっている。脳磁図(magnetoencephalography;MEG)検査法は,非侵襲的に,高時間・空間解像度で神経細胞群の電気的活動をとらえる方法であり,てんかんの術前検査として保険収載されている(D236-3神経磁気診断,5,000点)。脳磁図はその非侵襲性と高時間・空間解像度から,精神疾患における脳機能障害の特徴を鋭敏にとらえる可能性があり,臨床診断法として実用化される期待が大きい検査法の一つである。本稿では,統合失調症および感情障害における脳磁図研究を概観し,補助診断法としての可能性や実用化に向けての取り組みについて紹介する。
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