「精神医学」への手紙
非定型抗精神病薬と知覚変容発作―原田論文を読んで
阿部 道郎
1
1阿部医院
pp.450
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100891
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筆者は,知覚変容発作の病因別の分類を研究中であり,原田氏の論文「Olanzapineにより知覚変容発作を来した統合失調症の1症例」(本誌45:65-68,2003)を大変興味深く,共感を持って拝読した。
ところで,非定型抗精神病薬(SDA)による知覚変容発作には,原田論文のごとくSDAがpathogenetischに作用するケースのほかに,pathoplastischな役割を果たすものもあると思われる。そこで,筆者は,原田症例と対をなす後者の症例を供覧し,知覚変容発作におけるその病因の多様性と,SDAの登場後,知覚変容発作が,以前にも増し注目に値する現象となったことを認めたい。
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