オピニオン メチルフェニデートの有用性と有害性をめぐって
メチルフェニデート乱用・依存の現状
尾崎 茂
1
,
和田 清
1
1国立精神・神経センター精神保健研究所 薬物依存研究部
pp.595-597
発行日 2005年6月15日
Published Date 2005/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100821
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はじめに
メチルフェニデート(以下,MPH)は,ADHDやナルコレプシーに対する臨床効果が認められている一方で,乱用者の間では「合成覚せい剤」,「Vitamin R」,「skippy」などと呼ばれる依存性薬物でもある。薬理学的にはコカイン同様の脳内ドパミントランスポーター(DAT)阻害作用により,線条体や側坐核などで細胞外ドパミン濃度を増加させ,快感(“High”)がもたらされると考えられている。
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