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資料
デイケア家族会の実施状況について
The Enforcement Situation of Family Interventions at the Psychiatric Daycare
西村 紀子
1
,
山本 賢司
2
,
森田 奈奈
1
,
坪内 友美
1
,
吉田 芳子
2
,
宮岡 等
2
Noriko NISHIMURA
1
,
Kenji YAMAMOTO
2
,
Nana MORITA
1
,
Tomomi TSUBOUCHI
1
,
Yoshiko YOSHIDA
2
,
Hitoshi MIYAOKA
2
1北里大学東病院精神神経疾患治療センター
2北里大学医学部精神科学
1Treatment Center of Neuropsychiatric Diseases, Kitasato University East Hospital, Sagamihara, Japan
2Department of Psychiatry, Kitasato University School of Medicine
キーワード:
Psychiatric daycare
,
Family intervention
,
Schizophrenia
Keyword:
Psychiatric daycare
,
Family intervention
,
Schizophrenia
pp.1309-1314
発行日 2006年12月15日
Published Date 2006/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100807
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はじめに
統合失調症をはじめとした精神障害者の家族と,患者の再発率や社会的機能との関連については以前から多くの報告がなされている。そして,それらの研究から家族の感情表出(Emotional Expression, EE)の高さは患者の再発率と関連することや2),統合失調症患者は高EEの家族といっしょにいると病的な行動を示しやすいことなどが明らかにされている18)。また,精神障害者の家族は一般健康調査票でカットオフ値を上回る家族が多く12,14),家族の精神的健康に大きく関与するものは患者にかかわる介護の負担であること11)も報告されている。このような事実から,以前から欧米では治療の中に家族に対する介入を積極的に取り入れる試みがなされており1,3,7,8),本邦でもさまざまな介入技法や臨床経験が報告されている5,19,20,21)。さらに,心理教育的な家族教室の有用性10,15),家族支援のあり方16)などに関する報告もなされている。
北里大学東病院精神疾患治療センターの精神科デイケアにおいても,精神障害者の家族に対する心理教育的な側面と患者家族の心理的サポートという側面から,1988年2月より2005年3月までに104回のデイケア家族会(以下,家族会と略す)を開催した。今回,我々は今日までに行ってきた104回の家族会の参加人数やテーマなどに関する調査を行い,家族の家族会に対するニーズと今後の方向性についての検討を行ったので報告したい。
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