Japanese
English
研究と報告
精神障害者家族の心理と行動―精神障害者家族意識調査の結果から(第3報)
Psychological and Behavioral Features of Families of Patients with Severe Mental Illness
畑 哲信
1
,
阿蘇 ゆう
1
,
金子 元久
1
Akinobu HATA
1
,
Yuu ASO
1
,
Motohisa KANEKO
1
1福島県精神保健福祉センター
1Fukushima Prefectural Mental Health and Welfare Service Center
キーワード:
Quality of life
,
Family burden
,
Severe mental illness
,
Attitude toward mental illnesses
Keyword:
Quality of life
,
Family burden
,
Severe mental illness
,
Attitude toward mental illnesses
pp.627-636
発行日 2003年6月15日
Published Date 2003/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100677
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抄録
精神障害者家族の心理とそれにかかわる要因を評価した。福島県精神障害者家族会連合会に所属する精神障害者家族1,573名を対象としたアンケートを行い,回答者1,313名のうち患者が入院中または通院中の者,1,238名について解析した。入院群では通院群に比べて家族のQOLが有意に低く(t=-2.72 p=0.007),生活困難度が有意に高かった(t=5.74 p<0.0001)。QOLには生活困難度および世帯収入(年収)が有意に寄与し(p<0.0001),重回帰分析の結果,生活困難度平均点(フルスケール=2点)が1点重いと,世帯収入が800万円少ないのと同等な影響を家族のQOLに与えることが示された。生活困難度の高さは障害について学ぶ家族の行動に関連したが,入院群では,患者が平等に生活すべきだという意識の低さ,患者との別居などの要因がマイナスに寄与し,その結果,障害について学ぶ家族の行動が少なかった。
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