Japanese
English
研究と報告
精神障害者の生活の質の向上と社会資源との関連性
The Relation between the Community Services and the Improvement in the Quality of Life of Psychiatric Patients
掛川 秋美
1
,
真崎 直子
1
,
清原 千香子
2
,
椎木 千賀夫
1
,
下野 正健
1
Akimi KAKEGAWA
1
,
Naoko MASAKI
1
,
Chikako KIYOHARA
2
,
Chikao SHIIKI
1
,
Masatake SHIMONO
1
1福岡県精神保健福祉センター
2九州大学大学院医学研究院社会環境医学講座予防医学分野
1Fukuoka Mental Health & Welfare Center
2Department of Prevention Medicine, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University
キーワード:
Community services
,
Quality of life
,
Psychiatric patients
,
Relation
,
Home-based care
Keyword:
Community services
,
Quality of life
,
Psychiatric patients
,
Relation
,
Home-based care
pp.253-259
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100027
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抄録
支援者の視点からみた,精神障害者の「生活の質の向上」と社会資源との関連性を,3,018名を対象にして統計学的に評価した。
現在整備が進められている社会資源は,傷病名が神経症性障害と比較して薬物依存症,気分障害と統合失調症の対象者の「生活の質の向上」に促進的に働く(1.6~1.8倍)ととらえられていた。一方,発病からの経過年数が10年未満に比べて30年以上の対象者と,通算入院期間が1年未満に比して10年以上の対象者では,促進が阻害される(20~40%)と考えられていた。
今回の結果から,現在整備が進められている社会資源は,ある特定の精神障害者には有効であることが示唆された。しかし,発症後長く経過した対象者や長期入院者には,質的に異なる別の枠組みの社会資源が必要であることが推測された。
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