Japanese
English
展望
精神科領域におけるてんかん研究
Overview of Epilepsy Research in Psychiatry
西田 拓司
1
,
井上 有史
1
Takuji NISHIDA
1
,
Yushi INOUE
1
1国立療養所静岡神経医療センター(てんかんセンター)
1National Epilepsy Center, Shizuoka Medical Institute of Neurological Disorders
キーワード:
Epilepsy
,
Psychiatry
,
Psychosis
,
Mood disorders
,
Behavior
Keyword:
Epilepsy
,
Psychiatry
,
Psychosis
,
Mood disorders
,
Behavior
pp.224-233
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100447
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
本邦では歴史的に精神科医が成人のてんかん治療を担ってきたこともあり,てんかんの精神医学的側面について高いレベルの研究が行われてきた42,49)。しかし,近年精神科医の中でてんかんに対する興味が低下し,成人のてんかん治療の中心は神経内科や脳外科へと移りつつあり,それとともにてんかんの精神医学的研究への関心も薄れつつある。
てんかん以外の精神科疾患の多くは,生物学的,心理的,社会的要因が複雑に絡み合っているため方法論的にも生物学的研究が困難であることが多い。一方,てんかんは,日常診療で脳波や画像所見を得る機会が多く,生物学的アプローチを行いやすい疾患であり,てんかんの精神医学的研究は他の精神科疾患のモデルとなりえる。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.