書評
関係としての自己
内海 健
1
1帝京大学医学部精神神経科学教室
pp.1263
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100145
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
木村敏氏が和辻哲郎文化賞を受賞したという朗報に接したのは,つい2年前のことである。
本書は,その受賞作である『著作集』以来,はじめての本格的な論集である。2000年から2004年の間に発表された12編の論文に,導入部として明快な序論が附され,300頁余りの快著となった。全編すべて,「「自己」とは何か」という問いに貫かれた珠玉の論考である。それにしても,集大成を終えたばかりでのこの産出性には驚かされる。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.