動き
「第17回日本総合病院精神医学会」印象記
赤穂 理絵
1
1都立駒込病院神経科
pp.334-335
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100039
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第17回日本総合病院精神医学会が,順天堂大学医学部精神医学教室新井平伊教授の主催により 2004年11月26,27日(金,土)の2日間,東京で開催された。参加者は700名を超える盛況であった。
第1日目は,「EBMとNBMのクロストーク」と題されたシンポジウムで幕を開けた。今大会会長の新井平伊先生が,臨床経験の積み重ねを基にして“客観性”,“再現性”を重視していこうという趣旨で掲げられた大会テーマ「臨床的科学性の追求」にふさわしいシンポジウムであった。午後のシンポジウム「総合病院精神科と地域精神医療」では社会復帰施設をはじめとする社会資源との連携,急性期・合併症治療病棟の運営について現状の問題点と今後の課題が提議された。ワークショップ1「がん医療における緩和ケアチームの実践」では,2002年4月から実施された緩和ケア加算によって,全国の病院に急速に広まりつつある緩和ケアチームの実践が報告された。報告はいずれも,早期から緩和ケアチームに取り組み,豊富な経験を積み重ねてきた施設からのもので,今後緩和ケアチームを開設していく施設には,大変参考になるものであった。特に「緩和ケア医」には身体科,精神科の枠を超えたスキルが求められるということ,多職種からなるチームメンバーの専門性をどう生かすかなど,このワークショップで提示された問題は,緩和ケアチームの今後の展望として重要な観点と考えられた。
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