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Bedside Teaching
Negative Expiratory Pressure(NEP)による呼出障害の評価
Detection of Air Expiratory Flow Limitation by the Negative Expiratory Pressure Method
三嶋 理晃
1
Michiaki Mishima
1
1京都大学医学部附属病院理学療法部
1Department of Physical Therapeutics, Kyoto University Hniversity Hospital
pp.369-374
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902272
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(COPD)では,安静呼吸においてすでに呼気流量制限(now limitation:FL)が生じている可能性がある.このFLは,呼気終末時の肺胞内圧を高め(intrinsic PEEP),呼吸仕事量の増大を来し,COPDの呼吸筋疲労の要因として注目されている.FLは,従来body boxを用いて,強制呼出時と安静換気時のフローボリューム曲線を比較することによって測定されてきたが,器械的呼吸下での測定や体位変換の影響を測定することは不可能であり,またvolumehistoryの影響など理論的な問題もある.これに対して,Valta1),Koulouris2)らは,安静換気の呼出時に口腔側に陰圧を負荷し,それによって呼気流量が増大するか否かによって,安静換気時にFLが存在しているか否かを判定する方法を開発した.最近,これらの仕事に中心的に関わったMilic-Elnihi博士が学問的な香りの高いreviewを発表している3).ここでは,これらの成果をもとに,NEP法の背景・方法・臨床応用について述べる.
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