Japanese
English
特集 血圧の調節機構を再考する
急性心筋梗塞における血圧調節
Blood Pressure Control in Acute Myocardial Infarction
川村 祐一郎
1
,
佐藤 伸之
1
,
長谷部 直幸
1
,
羽根田 俊
1
,
菊池 健次郎
1
Yuichiro Kawamura
1
,
Nobuyuki Sato
1
,
Naoyuki Hasebe
1
,
Takashi Haneda
1
,
Kenjiro Kikuchi
1
1旭川医科大学第一内科
1First Department of Internal Medicine, Asahikawa Medical College
pp.327-331
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902068
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はじめに
急性心筋梗塞(AMI)は,冠動脈の器質的ないし機能的閉塞により心筋虚血が生じ,その持続により心筋の一部が壊死に陥る疾患である.梗塞巣が小さければ,心血行動態への影響はないか,軽微に止まる.しかし梗塞巣が十分大きければ,明らかな左心室の収縮・拡張機能の低下,すなわち1回拍出量の減少および左室充満圧の上昇が起こる.AMIの病態の特徴は,このような左心室の機能低下が急速に出現するという点にあり,その際の心機能の代償機構,および血圧調節のメカニズムがいかなるものであるかが本稿のテーマとなる.
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