Japanese
English
特集 サルコイドーシス
サルコイドーシスの病態と臨床症状
Pathophysiology and Manifestations of Sarcoidosis
千田 金吾
1
,
佐藤 潤
1
,
土屋 智義
1
,
佐藤 篤彦
2
Kingo Chida
1
,
Jun Sato
1
,
Tomoyoshi Tsuchiya
1
,
Atsuhiko Sato
2
1浜松医科大学第二内科
2京都予防医学センター
1Second Division, Department of Internal Medicine, Hamamatsu University School of Medicine
2Kyoto Preventive Medical Center
pp.13-19
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901620
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はじめに
サルコイドーシスは,原因不明の肉芽腫性疾患で,病理学的には壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫の形成が基本像である.この病理変化が多臓器にわたるため,多彩な臨床症状・合併症を呈し,他疾患との鑑別において重要な位置を占めている.また近年,問題となっていることとして以下の点が指摘されている.すなわち,一般にサルコイドーシスの予後は良好と理解されてきたが,最近の傾向ではかなりの症例が数年にわたって病勢が遷延し機能障害を残すこと,一見治癒したと思われる症例においても,経過中に心病変のためペースメーカの対象となる症例や腎機能障害を来す症例が集積されつつあること,などから病因・病態・難治化要因の解明に焦点が当てられている.
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