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                                解説 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    喘息重積発作の吸入麻酔療法
                                    
                                    
                            
                            
                                    
                                    Treatment with Inhalation Anesthetics for Status Asthmaticus
                                    
                                    
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                後藤 幸生
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                        
                                            
                                                Yukio Goto
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1福井医科大学麻酔科
                
                
                
                
                  1Department of Anesthesiology, Fukui Medical School
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.743-753
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1991年8月15日
                  Published Date 1991/8/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900324
                
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はじめに
各種の治療に抗して,中発作以上の気管支喘息の発作状態が24時間以上持続する状態を気管支喘息発作重積状態status asthmaticusというが,これは一つの気管支喘息の重篤なlife-threatening complicationである.このような状態でも,いわゆる内科的治療によって,多くは緩解するが,時に突然心停止に陥るもの,換気不全に陥って気管内挿管のうえ人工呼吸療法を余儀なくされることがある.このようなintrac-table status asthmaticusになるのは気管支喘息で入院した患者全体のわずか2%1)または3.6%2)に過ぎないという.しかしその死亡率となると38%1),10%2)と高率となる.
一方,緊急状態で搬送されてくる救命救急センターの場合をわが国の1990年の報告3)でみると,人工呼吸を余儀なくされたもの27/34(80%),55/98(56%),22/41(54%),12/97(12%),人工呼吸したもののうち,死亡したもの21/55(38%),7/22(32%),2/12(16.6%)と施設によって異なっている.これは病態そのものの違いにもよるが,薬物療法,治療技術の負荷の影響が含まれる可能性がないとはいえない.

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