Japanese
English
綜説
血圧の日内変動
Circadian variation of blood pressure
大塚 邦明
1
,
大森 啓義
1
,
鈴木 真由美
1
,
渡邊 晴雄
1
Kuniaki Otsuka
1
,
Keigi Omori
1
,
Mayumi Suzuki
1
,
Haruo Watanabe
1
1東京女子医大附属第2病院内科
1Department of Medicine, Tokyo Women's Medical College, Daini Hospital
pp.1045-1054
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205554
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I.血圧変動とその調節機構
血圧は呼吸に関連した短い周期の変動に始まり,日内変動・季節変動など長い周期の変動までが重畳し,常に変動している。血圧変動の調節機構の1つとして自律神経系・内分泌系の関わりは大きい。例えば呼吸性の変動は血圧が高い症例ほど大きいが,副交感神経を遮断することにより消失する。一方,血圧日内変動は血中カテコールアミンのそれと良く相関する。血中レニン活性が高いほど血圧変動は大きい。圧受容器反射の感受性が低いほど,血圧変動が大きいことも知られている。加齢とともに血圧変動は増大するが,圧受容器感受性の低下がその一因であろう1)。
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