Japanese
English
特集 心房中隔欠損症(ASD)
心房中隔欠損症と合併心疾患
Atrial Septal Defect and Associated Cardiac Anomalies
安藤 正彦
1
,
小暮 一雄
1
Masahiko Ando
1
,
Kazuo Kogure
1
1東京女子医科大学付属心臓血圧研究所循環器小児科
1Pediatric Cardiology, Heart Institute Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.311-319
発行日 1978年4月15日
Published Date 1978/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203178
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心房中隔欠損症(ASD)とは,心房中隔のみに限局した欠損孔を示す心奇形である。この定義に従うと,欠損孔が房室管方向に広がりのある心内膜床欠損症は除外される。
本症は先天性心疾患(CHD)の10%程度にみられ,普遍的に認められるCHDの一つである。単独心奇形であるのが普通であるが,他の心奇形に合併している事も少くない。他のCHDに合併する場合は,偶発的に共存する場合と,発生学的あるいはその他の理由で,ある種の心疾患がASDと特に高い相関を示して,症候群を形成する場合とがある。後者では,時にASDを含む一定の心奇形複合に特定のASDのタイプを認める場合もある。例えば部分肺動脈還流異常に静脈洞型ASD (図1c,d)を合併し易い等である。ASDの形態学的タイプは図1に示す7種(図1a〜g)が知られている2)。
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