巻頭言
小児期からの動脈硬化の予防
大国 真彦
1
1日本大学医学部小児科
pp.1047
発行日 1975年12月15日
Published Date 1975/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202839
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動脈硬化の予防は人類の大きな悲願の一つといえるものであり,ことに先進国においてはきわめて重要な問題になってきている。
その具体的な方法については,現在なお種々検討されている段階といえるが,動脈硬化の初期段階と考えられる病理学的変化はすでに小児期より明らかに認められること,動脈硬化症の危険因子の約半分はすでに小児期から存在すること,冠動脈硬化性心疾患はすでに30歳代においてもかなり認められることなどから,その予防を考えるばあいに,小児科年齢のレベルよりスタートしないと間に合わないと考えられることより,小児期からの動脈硬化症の予防というテーマはきわめて重大な意義を持つものと考えられる。
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