巻頭言
動脈の閉塞性疾患
久保 克行
1
1三重県立大学医学部胸部外科学教室
pp.543
発行日 1968年7月15日
Published Date 1968/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201914
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呼吸と循環,考えてみれば私の従事している仕事のすべてを表現している字句である。肺外科から麻酔を勉強し,さらに心臓血管外科を勉強しつつある私にとって,本誌"呼吸と循環"は発展の核であり,活動範囲の枠を示す言葉である。その巻頭言として書くことを依頼されたので,私が最も興味をもつものの一つとして,将来ともに長い目でみて研究したいと思っている動脈の閉塞性疾患の種々相について述べたいと考える。
心臓血管外科医として取り扱っている動脈性疾患には,大きく分けて動脈瘤,閉塞性疾患,外傷などがある。そのうち,閉塞性疾患に関しては未解決の問題がきわめて多いばかりでなく,その内容に関してもこれから解決していかねばならぬことがきわめて多い。
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