特集 呼吸機能の正常値
VC (3)小児
石田 尚之
1
1国立小児病院
pp.718-719
発行日 1966年9月15日
Published Date 1966/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201637
- 有料閲覧
- 文献概要
小児の肺活量は,被験者の協力がある程度期待できるようになる6才頃までは測定不能と考えてよく,測定しえても不正確で,とくに幼児では予備呼気量を呼出しえないので,肺活量は深吸気量と同じようなものになる。
5才以下の小児に,肺活量,あるいは肺活量類似の値を求めたものとしては,新生児ではSutherlandらの,crying vital capacityがある。これは新生児の顔によくマッチするマスクをつけ,Phipps and Birdのスピロメーターにつなぎ,足をひっぱるか,軽くたたいてmaximum cryをおこさせ,1回の啼泣時のスピロメーターのペンの最大の振れをとったものである。そしてこれを正常の93例の新生児について測定し, VC (ml)=−31.12+0.0600Wt−5×Wt2×10−6 (SE=24.3%, Wt=gm)
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.