Japanese
English
綜説
Black box theoryからみた肺機能の解析
Analysis of Pulmonary Function by Black Box Theory.
滝島 任
1
Tamotsu Takishima
1
1東北大学医学部中村内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.849-854
発行日 1965年11月15日
Published Date 1965/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201511
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いとぐち
Hutchinsonの肺活量測定にはじまる肺機能の研究は,過去20年間に著しい発展をとげた。その原動力となったのはエレクトロニクスの進歩であり,またそれによって得られる,情報の分析と理論づけが新たな刺激となって,肺機能の分野に広大な進歩をもたらしたといえる。換気力学,肺内ガス血流分布,肺拡散,等いずれの分野もそうである。
しかしふりかえってみると,エレクトロニクスの進歩が急なあまり,測定技術にはなる程進歩がみられるが,それからの情報の処理,いわゆるデーター処理が数段と遅れている点を見逃すわけにはいかない。たとえば単一モデルによる分析や指数によるデーターの評価は,私共がしばしば用いる方法であるが,この様な単純化した解析は,高度に開発された計測器からのデーター処理として,時にあまりにもちぐはぐな感じを与えずにおかないであろう。
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