特集 循環系薬剤の基礎と臨床
巻頭言
循環系薬剤の特集にあたつて
上田 英雄
1
1東京大学
pp.303
発行日 1959年4月15日
Published Date 1959/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200745
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心臓が拍動し呼吸が行われている間は生命が保たれているといえよう。医師の使命が人の生命を病から救うことであるならば心臓と肺の機能を維持強化しその停止するのを防ぐのは第一義的の医の本務であろう。
抗生物質の進歩により感染症が治りうるようになり,感染症による死亡が少くなつた。これに対し高血圧症または動脈硬化症に原因する脳卒中(頭蓋内血管損傷),高血圧性及び動脈硬化性心不全,細動脈硬化性尿毒症による死亡率は増加しているし,リウマチによる心不全も増加の一途をたどつている。
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