Japanese
English
診療指針
心疾患におけるGO-TおよびGP-T
Glutamic-Oxalacetic Transaminase and Glu-tamic-Pyruric Transaminase in Heart Diseases
松田 是
1
,
相川 英雄
1
Tadashi Matsuda
1
,
Hideo Aikawa
1
1慶応義塾大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.709-714
発行日 1958年9月15日
Published Date 1958/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200670
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まえがき
急性心筋梗塞の診断方法として1912年Herrickの発表以来その特異な所見を呈する心電図が重要な位置をしめているが,近年 La Due,WröblewskiおよびKarmenらが急性心筋梗塞発作後血清中のGO-TおよびGP-T活性値の急激な上昇を認め1),以来その生化学的診断方法としてこの酵素の動態が注目されるにいたつた。
GO-TおよびGP-TすなわちGlutamic Oxa—lacetic TransaminaseおよびGlutamic Py—ruvic Transaminaseはともにアミノ酸とα・ケト酸との反応においてアミノ基転移にあずかる酵素(トランスアミナーゼ)であり,それぞれの反応様式は第1図のようである。動植物組織に広く分布しているが人体各組織内分布は第1表のごとくで,GO-T活性直は心筋が最も高く,肝がこれにつぎ,GO-T活性値は肝に最も高く,ついで腎,心筋の順になつている。またかかる酵素が正常血清中にも僅かながら存在していることは興味深い。
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