Japanese
English
症例
心雑音を聴取せざる心室中隔欠損症の1例(症例)
Ventricular Septal Defect without Murmurs:Report of A case From St. Luke's International Hospital Tokyo
山本 高治郎
1
,
江口 篤寿
1
,
奥平 昌彥
1
,
田辺 潤一
2
T. Yamamoto
1
,
A. Eguchi
1
,
M. Okudaira
1
,
J. Tanabe
2
1聖路加国際病院小児科
2聖路加国際病院内科
1Department of Pediatrics
2Department of Medicine
pp.575-578
発行日 1958年7月15日
Published Date 1958/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200653
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心室中隔欠損症の雑音は1879年Roger, H. により記載されて以来,一般に"Rogerの雑音"として知られ,この雑音の聴取されるだけで診断が確定されていた時代があつた。しかし,最近は心臓カテーテルにより,多くの心室中隔欠損症が発見され,これに伴つて,本症の雑音が従来考えていたものと異り,欠損の解剖学的位置及び血行力学的変化により,極めて複雑多岐にわたることが判明してきた。之等のうち特に雑音の聴取しにくいもの,又は全く雑音の欠如するものも報告されている。われわれも最近生前全く心雑音を聴取することが出来ず,剖見によりはじめて高位心室中隔欠損の存在を確認した1例を経験したので報告する。
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