Japanese
English
診療指針
心臓神経症
Heart Neurosis
古閑 義之
1
Yoshiyuki KOGA
1
1東京慈恵会医科大学
1Department of Internal Medicine, Tokyo Jikeikai Medical College
pp.151-158
発行日 1957年3月15日
Published Date 1957/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200472
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
いとぐち
心臓神経症に関して或学者は種々な器質的疾患によつて惹起されたものと,純粋な心因性に来るものとを分けておられるようである。又ある人は心臓自体に考の中心をおいて分類する,即ち心臓自体には器質的病変を認めず,心臓に分布している神経繊維の作用異常,即ち神経原性の,機能異常を本症の本態と考えて,之は,とりも直さず所謂,狭心症と同列におかれるものとなし,その原因としては蜘綱膜の癒着により惹起さるゝ心臓分布神経繊維の経路に於ける刺戟をとりあげ,これについて動物実験並びに臨床経験例により証明したことを屡々報告されているのである。
精神分析学派に於ける説明は,欲求不満,或は現実逃避であり,幼時からの生活歴に欠くる為のあることを重要視し,精神分析により症状の消退を主張している。
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.